はじめに
Spring Boot の開発をしたいけれど、最初はどうしたらいいか分からないことも多いかと思います。
そこで、以下の開発環境を構築する方法をご紹介したいと思います。
- Spring Boot 2.7.0
- Java 11
- IntelliJ IDEA Community Edition
- はじめに
- IntelliJ IDEA とは
- IntelliJ IDEA CE のインストール
- Spring Initializr で Spring Boot のプロジェクトを作成
- IntelliJ IDEA での設定
- アプリケーションの設定
- おわりに
IntelliJ IDEA とは
IntelliJ IDEA は、Java のシステム開発で使用される優れた IDE ですが、Ultimate Edition(UE) と Community Edition(CE)があります。
UE は有料ですが CE は無料で使用できます。もちろん、UE の方が機能が上ですし、CE は実際に開発で使うと不便なところもあります。
個人的に、CE で不便なところは、Spring Boot のプロジェクトを作成できないことと、Thymeleaf のサポートがないことでしょうか。データベース周りも不便ですね。とはいえ、自宅で学習するには十分ですし、実際の開発もこなせます。
UE と CE の違いは以下のようになります。より詳しい比較表がリンク先にはあります。
オープンソースコードを基盤とする無料の IntelliJ IDEA Community エディションは、純粋な JVM 開発用です。 有料の IntelliJ IDEA Ultimate は、フルスタック開発とエンタープライズ開発用に設計されており、広範なバックエンドおよびフロントエンドのフレームワークとテクノロジーをサポートしています。
CE はビジネスのシステム開発で使えるか気になるところですが、公式にある通り問題なく使用できます。
はい。IntelliJ IDEA Community Edition と PyCharm Community Edition(Community IDE)は、商用ソフトウェアの開発に使用することができます。
唯一の例外は、派生製品の作成または Community IDE を商品化することです。
IntelliJ IDEA CE のインストール
IntelliJ IDEA CE は、以下のリンクから「Community」側からダウンロード可能です。
Download IntelliJ IDEA: The Capable & Ergonomic Java IDE by JetBrains
macOS の場合は、CPU が Intel か Apple Silicon か指定してダウンロードする必要があるので気をつけてください。
ダウンロードし、通常通りインストールすれば完了です。
Spring Initializr で Spring Boot のプロジェクトを作成
Spring Boot のプロジェクトは、以下の「Spring Initializr」というサイトで作成してダウンロードすることができます。ちなみに、UE だとこの作業は不要で IDE で全て作業ができます。
今回は、以下のように Spring Boot のプロジェクトを作成してダウンロードします。
項目 | 設定値 |
---|---|
Project | Gradle Project |
Language | Java |
Spring Boot | 2.7.0 |
Project Metadata | |
Group | com.example |
Artifact | demo |
Name | demo |
Description | Demo project for Spring Boot |
Package name | com.example.demo |
Packaging | Jar |
Java | 11 |
Dependencies | |
Lombok | 追加 |
Thymeleaf | 追加 |
Spring Web | 追加 |
GENERATE
をクリックすると、zip ファイルがダウンロードされるので、解凍して適当なディレクトリに保存します。
IntelliJ IDEA での設定
Spring Initializr で作成した Spring Boot のプロジェクトを IntelliJ IDEA で使用するには、少し設定が必要です。
Java のバージョンを設定
IntelliJ IDEA のメニューの File > Project Structure... から、使用する Java のバージョンを指定します。指定するのは、Project Settings > Project の SDK
と Language level
になります。
今回は Java 11 を指定しています。
SDK
と Language level
で使用したいバージョンがなければ、ドロップダウンリストから追加する事ができます。
アプリケーションの設定
まだ、アプリケーションの設定ができていないため、アプリケーションが動作しないので設定を行います。
DemoApplication
を右クリックして、 Run 'DemoApplication.main()'
を実行すると、Spring Boot が起動します。
これで、アプリケーションの設定ができたので、右上の赤い四角ボタンをクリックしてアプリケーションを終了します。
次に、 test
ディレクトリの下にある DemoApplicationTests
を右クリックして、Run 'DemoApplicationTests'
を実行します。
他にも、IntelliJ IDEA のプラグインが必要だった場合はインストールが必要ですが、基本的にはこれで OK です。
おわりに
Spring Boot や IntelliJ IDEA って最初の敷居が高いのですが、慣れるとなかなかよいので試していただければと思います。