コロナウイルス騒動でイベントが中止になった「技術書典 8」の代わりに「技術書典 応援祭」が3月7日から4月5日の期間限定で開催されています。
『SSLをはじめよう』という書籍を購入したので、感想を書いてみます。
なお、この書籍はBOOTHで物理本で買いました。
#SSLをはじめよう 届いたよー。 #技術書典 pic.twitter.com/L0wxme2coh
— fnya (@fnya) 2020年3月8日
もともと、『SSLをはじめよう』は、『DNSをはじめよう』と『AWSをはじめよう』の3部作だったものが、ついに完結したものです。自分は『AWSをはじめよう』から読んでいます。著者の他の書籍も購入して読んでいます。
本書は他の同シリーズと同様に、非常に分かりやすく解説がされています。
まず、画像をふんだんに取り込んで、それに分かりやすい解説が付きます。また、環境も Windows と Mac の両方の解説があり、学習者が疑問に思うようなところはコラムで補足されています。
SSL/TLS はセキュリティに関する部分になるので、著者の方もしんどかっただろうなと思いますが、出来上がった本書は非常に分かりやすく、SSL/TLS の入門書としてちょうどよいですね。
また、実際に手を動かして学べることを重視しているのも、実作業を行う際のリファレンスとして優れています。
ドメインの取得と設定は『DNSをはじめよう』に委ねられていますが、SSL/TLS の設定を行うために、Oracle Cloud で無料枠で NGINX で Web サーバーを立ち上げて、FUJISSLで実際にSSL/TLS証明証を取得し(ここだけ有料、1年1100円)、HTTPS対応するところまで解説されています。
実際に動作させることで学べることは大きいと思います。
Oracle Cloud はノーマークでしたが、AWS と比べてコストパーフォーマンスがいいのが意外でした。
一点、希望があるとすれば、「5.2.1 HTTPSの実際の流れ」のくだりで図解が欲しいかなと思いました。
その他の点はとてもよく、なんで今 HTTP がダメ扱いされ HTTPS 化の流れになっているかとか、SSL/TLS証明書の機能とか、ワイルドカード証明証とか、なんだろう?なんでだろう?とみんなが思いそうな解説があるのがいいですね。
読んでみて損はないと思います。