あるSEのつぶやき・改

ITやシステム開発などの技術に関する話題を、取り上げたりしています。

「 #完全SIer脱出マニュアル 」は20代・30代のSIerな人が読んでおくべき良書 #技術書典

昨日は技術書典ということでいろいろと楽しめた一日でした。

技術書典当日のお話は、下記記事をご参照ください(サムネイルが油そばなのはご愛嬌)。

www.aruse.net

技術書典に行ってきたなら、せっかく買った戦利品を楽しまないと意味がありませんね。

戦利品の中に「完全SIer脱出マニュアル 」という、一部の方々に猛烈に喧嘩を売りつけている本がありました。(笑)

私は出遅れてダウンロード版での購入だったのですが、BOOTH でもう販売されているようなので買い逃した方は購入を検討してみては?

booth.pm

さてさて。方々に喧嘩を売ったとしか思えない本書をなぜ良書とすすめるのか。

それは、SIer な人が陥ってしまう問題と解決策を適切に解説しているからです。

具体的には、「ベンチャー最高だぜ!転職しようぜ、ヒャッハー!」という内容ではなく、SIer にいる人がどのような状況であればすぐに転職、退職した方がよいかとか、転職するまでの道筋とか、どのような状況であれば現職にとどまっていいかなど、選択肢を残した上での現実的な提案になっているからです。

正直、最初は「理論立ててはいるけれども、Web 系のベンチャー礼賛本じゃないの?」と思いました。それくらい、SIer のデメリットと Web 系のベンチャー系のメリットが書かれていました。

ですが、途中で転職の話になる頃から現実的な視点がでてきます。

例えば、実績づくりとして行うことに「勉強会」への参加があるのですが、勉強会には「技術系」と「キャリア系」の勉強会があり、どちらの参加も勧めていることなどです。

また、「やりたいこと」が明確でない人に「転職活動」を勧めることにより、本人が本当にやりたいことはなんなのかを見つける手助けをしているのも好感が持てました。

私はある大手企業から転職をして今の企業にいるのですが、仕事などで追い込まれた時、転職という選択肢を持っているかどうかは大きな違いがあると思っています。

もし、「この会社を辞めたら人生終わりだ」というような思い込みがあるようだと、精神的に病んでしまう危険性があります。

追い込まれた時、「いざというときは転職すればいいや」という考えを持てて、転職の準備ができていることは、精神的なゆとりをもたらしてくれます。

この本は、転職にまつわる不安をどのように解決していくのかを、ステップごとに細かく提示しています。

転職を経験した人は「そうそう」ですし、転職をしたことがない人にとっては「そうなの?じゃあ大丈夫かも」という内容になっています。

惜しむらくは40代には脱出方法を提示してくれていないことでしょうか?(笑)

ということで、20代、30代の SIer な人はこの本を読んで、将来に備えるとよいと思います。